リウマチの特殊な治療(生物製剤)について
両手の指の関節痛があり、起床時は特にこわばった感じがするときは、リウマチかもしれません。昔は、慢性関節リウマチという病名でしたが、現在は、関節リウマチと言います。
当院でも、しばしばリウマチの診断から治療まで行います。私が研修医の頃に、市場に出回り始めたリウマトレックス(メトトレキサート)という飲み薬により、かなりの症状が抑えられるようになり、以後、入院される関節リウマチの患者様の数も随分と減りました。
リウマトレックスは、現在は、安価な薬で、当院でも良く処方しています。ただし、効果が無い場合は、増量したり、ステロイド剤を追加処方する必要があります。それでも、尚、症状の改善が無い場合は、生物製剤という特殊な薬・注射を行う必要があります。
この生物製剤というのは、日進月歩で、たくさんの製薬会社からたくさんの種類が出されており、効果も大変素晴らしいものです。ただし、生物製剤はどれでも高額です。保険診療ですが、それでも薬剤だけで自己負担は毎月数万円です。
一方で、生物製剤は、使用の仕方を間違えると、思わぬ副作用・合併症が生じます。時に入院が必要になることもあります。当院では、そこまでのリスクを取って、治療するのは、いかがなのもかと思い、従来のリウマトレックスで効果が得られない場合は、近くの病院のリウマチ科・膠原病内科へ紹介しています。
従って、生物製剤の投与をご希望の方は、大変申し訳ありませんが、他の医療機関での加療へ紹介致します。